スウェーデンへ家族で移住し、現地のプレスクールで保育士として働くアラフォーママです。
先日この記事を書きました。

私の働くプレスクールには、ヴィーガンの子どもはいませんが、アレルギーの他に宗教的な理由で豚肉が食べられない子、一つの選択としてベジタリアンの子どもがいます。
また、スタッフにもベジタリアンが2人います。
スウェーデンのプレスクールは給食方式と自前方式がある
給食方式は、給食センターのような民間の会社から食事が届きます。献立はこの給食センターで考えられ、主菜、主食、2~3種類の野菜になります。
自前方式は、プレスクール内にレストランのようなキッチンが併設されており、コックさんが1人働いています。正社員として雇用されており、献立を考え食事の用意も一人で行います。
献立内容は給食、自前方式ともに似たような内容になっている印象です。
例えば、白身魚のフライ、ミートボール、ミートボールスパゲッティなどです。
主食にはゆでたじゃがいも、お米、パスタが順番に出てきます。
野菜は人参の千切り、とうもろこし、グリーンピース、トマトとレタスのサラダが定番です。
ランチはビュッフェ形式
ほとんどのプレスクールで食事は各自が好きなものを好きにお皿に取り分けるビュッフェ形式が採用されています。
1~2歳の子どもに対しては、キッチンのスタッフが先に取り分けていますが、自分でできる子どもにはどんどんやらせています。もちろん、とり過ぎてしまったり、なかなか前に進めなかったりするので、私たちスタッフが手伝いをします。
基本的に食堂が用意されていますが、大規模園では同時に食べるスペースが取れないので、各保育室で食べているところもありました。
1人1人席が決まっているので、食事をとり分けたらその席まで自分で持っていきます。
日本のように全員がそろって「いただきます」「ごちそうさま」という文化ではなく、準備ができた子から食べ始めます。
途中でおかわりもOKです。ただし、先生に取りに行ってもいいか聞くルールがあるのですが、年齢が低いと勝手に取りに行ってしまいます。さらに、自分の好きなものだけを食べて、それをまた取りに行く、ということがよくあります。それについては、「他のものも食べよう」と促しますが、まぁ食べませんね。
食事が終わると片づけも各自でやります。残っている場合は、残飯用のバケツに自分で捨てます。「全部食べるまで席を立ってはだめ!」という指導はありません。
さっさと食べ終わる子、おしゃべりばかりでなかなか食事が進まない子、へそをまげて食べない子、これは世界共通ではないでしょうか?
食事の個別化
アレルギーのある子どもへの対応はもちろん、宗教・信条の理由による食への対応もきっちり行っています。
ベジタリアンの子どもへは、ベジタリアン用の大豆やきのこから作ったひき肉を使ったミートソースが個別に用意されます。
ぶた肉を食べない子どもへは、ぶた肉抜きのソーセージが届けられたりします。しかも、それぞれ個別の容器にはしっかりとその子の名前が書かれており、作る方も配る方も間違えない工夫がされています。
それ以外にも、全員の食事がベジタリアンミートを使ったメニューの日!というものよくあります。これならば、取り分けのミスが発生しないので、リスク軽減です。
私の働くプレスクールは給食方式なので、届けられた食事は、キッチン担当のスタッフがお皿に取り分けて、その子の席に用意をしています。
私たちは年齢の低い子へは、先に取り分けてあるので、その子がビュッフェの列に並ばないように席につれていきます。
年齢の高い子へは、キッチンのスタッフがその子へ声かえをしてみんなと同じものを取らないようにしています。
とあるプレスクールでは、ベジタリアンの姉妹のための食事がビュッフェのテーブルに用意されておらず、いつもみんなと同じものを取ってしまっていました。スタッフが「だめだめ」と軽くその子たちに伝え、あとから「これこれ~」と個別の食事を出している光景がありました。妹の方は、取り上げられたことにショックを受けて泣いていました。
あらかじめ分かっているのに、何で用意してあげないのかな?
と、プレスクールによってきちんと対応しているところ、していないところがあることを知りました。
どんどん食事が個別化している中で、配膳の仕方って本当に重要だと思います。
信頼される園になるためにも、ここは重要ポイントだと私は思っています。
コメント